コーポレートガバナンス
当社のコーポレート・ガバナンスに関する基本的な考え方
当社はコーポレート・ガバナンスの基本方針として、下記の5つを掲げております。
- 迅速な意思決定および経営効率の追求
- 経営責任の明確化
- 経営の透明性およびコンプライアンス体制の充実
- 監査役による取締役の業務執行状況に対する監査機能の強化
- リスク管理思想の具現化
この経営姿勢を貫くことによって、株主をはじめとする全てのステークホルダー(利害関係者)から信頼を獲得し、長期的に企業価値を高め、持続的な成長を可能にすると考えております。
コーポレート・ガバナンス体制図
(注)上記のコーポレート・ガバナンスに関する体制は、「第55期 有価証券報告書」提出日(2024年9月25日)現在の内容に基づき記載しております。
現状のコーポレート・ガバナンス体制を選択している理由
当社は監査役制度を採用しており、会社の機関としては、会社法に規定する株主総会、取締役会、監査役会および会計監査人を設置しております。取締役会は、第55期 有価証券報告書 提出日(2024年9月25日、以下「報告書提出日」)現在、定例取締役会を1カ月に1回、また必要に応じて適宜、臨時取締役会を開催 しております。また、取締役会では、法令又は定款に定める事項の他、経営の基本方針・計画に関する重要事項の決定、月次・年次決算関係についての報告などを行っております。 当社は、経営の意思決定・監督機能の強化および透明性の向上を図るため、社外取締役を選任・配置しております。社外取締役の設置は、経営に関する幅広い知識・経験を有する人財が経営の専門家として客観的な立場から意見を述べるとともに、取締役の業務執行を監督することを目的とするものであります。 取締役会は代表取締役社長の加藤央之を議長とし、取締役の岡田雅道、津寺毅、木村公治の3名と、社外取締役である西川幸孝、安田加奈、倉島薫の3名を含む計7名で構成しております。 監査役会は、監査役4名全員が社外監査役として、客観性、中立性を確保し、職務執行状況を監査できる体制を整えております。また取締役会に出席し、監査役の立場から自由に意見を述べると共に、取締役の職務執行状況を監査しており、経営管理の実効性の観点からも十分に機能しているものと判断しております。常勤監査役の今村泰也を議長とし、監査役の中川彩子、安田恵、白井俊徳の3名を含め計4名で構成しております。 業務執行に際しましては、意思決定の迅速化と機動的経営の実現のために、経営会議を運営しております。 代表取締役社長の加藤央之を議長とし、常勤の取締役、常勤の監査役、執行役員、本部長および事業部長で構成する協議の場であり、原則として週1回開催しております。取締役会上程事項を含め、重要な事項などにつ いて協議しております。なお、必要に応じて経営幹部以外で参加が必要と認められた者も参加しております。 内部統制推進委員会はコンプライアンス・リスクマネジメント部会により構成され、報告書提出日現在、社内のさらなる法令遵守、内部統制システムの整備の推進、リスク管理体制強化の推進、企業倫理の徹底を図るために設置しております。代表取締役社長の加藤央之を委員長とし、定期的にコンプライアンス・リスクマネジメント部会の活動報告を受け検証しております。コンプライアンス・リスクマネジメント部会は月1回開催しており、下記5項目を目的に活動しております。
- (ⅰ) コンプライアンス・リスクマネジメント再発防止策の検討
- (ⅱ) 直営店舗、フランチャイズ、グループ子会社にて自主点検実施
- (ⅲ) 全体的なコンプライアンス・リスクマネジメント防止強化施策の実施
- (ⅳ) 役員・従業員に対しコンプライアンス教育及び研修活動の企画・運用実施
- (ⅴ) 危機管理のシミュレーション及び訓練実施
サステナビリティ委員会はサステナビリティの観点を踏まえた経営を推進することにより、社会の持続的な成長と中長期的な企業価値の創出を図り、ステークホルダーの信頼に応えることを目的として設置しております。代表取締役社長の加藤央之を委員長とし、定期的に取締役会にその活動状況などを報告することで、取締役会にて監督する体制を整えております。サステナビリティ委員会は下記6項目を目的に活動しております。
- (ⅰ) サステナビリティに関する方針や目標に関する事項
- (ⅱ) サステナビリティに関する実行計画の策定に関する事項
- (ⅲ) サステナビリティに関する目標に対する推進管理や評価に関する事項
- (ⅳ) サステナビリティに関する個別施策に関する事項
- (ⅴ) サステナビリティに関する開示に関する事項
- (ⅵ) その他、前各号に関して代表取締役社長が必要と認めた事項
以上の経営執行体制に、監査役による経営監視機能、後述の内部統制システムによる牽制機能が働くことで、適切なコーポレート・ガバナンスの実現が可能と考え、当体制を採用しております。
取締役会実効性評価
当社は、取締役会の実効性評価を年次で実施しております。すべての取締役・監査役からアンケートによる取締役会の実効性に関する自己評価を得たうえで、その結果を分析・評価しています。
評価結果については取締役会へ報告し、議論することによりPDCAサイクルを回し、取締役会の実効性の維持・向上に努めております。
・主な評価項目
ガバナンス体制・仕組み | 全社的なガバナンス体制、権限委譲・グループ統制、内部監査部門との連携、意思決定プロセスなど |
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取締役会の役割・責務 | 大きな方向性の議論、将来への影響の議論、環境変化への対応、経営計画などの審議・監督、役員トレーニング、情報共有など |
取締役会の構成 | 構成に対する認識、規模 |
取締役会の運営 | 年間スケジュール、開催頻度、開催時間、招集時期、資料の提供時期、議題の範囲、重要議題の対応、資料の量・質など |
取締役会における審議の活性化 | 議事進行、個別の審議時間、発言・指摘、議論・意見交換、風土・雰囲気など |
経営の監督・経営陣との関係 | 指名・報酬委員会の役割、取締役の選解任・後継者計画、報酬制度、社外役員の活用など |
リスク把握 | 健全な企業風土の醸成、リスクの認識、リスク管理体制など |
ステークホルダーとの関係 | 資本コストや株主を意識した経営の監督、株主との建設的な対話、サステナビリティ課題への取り組みの監督など |
・前回第54期(2023年6月期)の取締役会の実効性の評価結果への対応
第54期の取締役会の実効性評価で指摘された課題を踏まえ、ガバナンス体制・仕組みの強化に向けて下部の会議体との連携強化や海外子会社への監督機能の強化、内部監査部門と社外取締役の連携強化、大きな方向の議論の充実に向けて企業価値創造に向けた資本コストを踏まえた事業ポートフォリオに関する審議の充実を行いました。また、役員研修の充実、情報共有の促進など、取締役・監査役へのサポートを引き続き強化しました。
・第55期(2024年6月期)の取締役会実効性評価についての結果の概要
第55期の取締役会の実効性評価については、外部の第三者機関の助言を参考に、ガバナンス体制・仕組み、取締役会の役割・責務、取締役会の構成、取締役会の運営、取締役会における審議の活性化、経営の監督・経営陣との関係、リスク把握、ステークホルダーとの関係を評価し、実効性は確保されている旨を確認しております。各取締役・監査役からは、取締役会の構成に関して多様性の確保に向けた取り組みが必要との指摘がなされました。また、海外事業・資本政策・投資に関して今後の展開を見据え、より丁寧に対応する必要があるとの意見も寄せられました。
当社は、引き続き、あらゆるステークホルダーからの信頼獲得および持続的な企業価値の向上に向け、取締役会の実効性向上に取り組んでまいります。
取締役会の活動状況
第55期(2024年6月期)において、当社は取締役会を合計17回開催しており、個々の取締役および監査役の出席状況および当社取締役会での具体的な検討状況については次のとおりであります。
役職名 | 氏名 | 出席状況(出席率) |
---|---|---|
代表取締役 会長 | 芝宮 良之(注2) | 17回/17回(100%) |
代表取締役 社長 | 加藤 央之 | 17回/17回(100%) |
代表取締役 専務執行役員 | 岡田 雅道 | 17回/17回(100%) |
取締役 常務執行役員 | 津寺 毅 | 17回/17回(100%) |
取締役 上級執行役員 | 木村 公治 | 17回/17回(100%) |
取締役(社外) | 西川 幸孝 | 17回/17回(100%) |
取締役(社外) | 安田 加奈 | 17回/17回(100%) |
取締役(社外) | 倉島 薫(注1) | 13回/13回(100%) |
常勤監査役(社外) | 今村 泰也 | 17回/17回(100%) |
監査役(社外) | 天城 武治(注2) | 17回/17回(100%) |
監査役(社外) | 中川 彩子 | 17回/17回(100%) |
監査役(社外) | 安田 恵(注1) | 13回/13回(100%) |
(注1)取締役の倉島薫、監査役の安田恵は2023年9月26日開催の第54期定時株主総会において新たに選任されております。
(注2)代表取締役会長の芝宮良之、監査役の天城武治は2024年9月25日開催の第55期定時株主総会終結の時をもって退任しております。
・具体的な検討内容
事項 | 件数 | 主な内容 |
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決議事項 | 74件 | 総合予算計画および中期経営計画提案、新規出店立地判断および投資回収計画承認提案、直営店開業の承認提案、既存店改装投資提案、取締役および執行役員の報酬決定提案、機構改革および役員・年俸者人事提案、有価証券報告書承認提案、決算短信承認提案、株主総会目的事項の承認、配当金計画提案、資金調達提案、指名報酬委員会選任、規程の新設および改訂提案、海外子会社(香港)設立提案 |
報告事項 | 81件 | 連結事業月次業績報告、内部統制推進委員会年間活動報告、監査役会監査報告、IR活動報告、関連当事者取引の定期報告、業務執行取締役の業務報告、内部監査部活動計画報告およびJ-SOX内部統制内部監査報告 |
諮問事項 | 55件 | 総合予算計画および中期経営計画の内容について、成長戦略・サステナビリティ戦略・事業戦略について、海外事業の課題と今後の方向性について、コーポレート・ガバナンス報告書などの開示内容について、グループ経営に向けたガバナンスや取締役会の在り方について、サステナビリティ方針と取り組み進捗について、配当政策について、取締役会実効性向上について、指名・報酬委員会答申について、投資単位について、社内トピックス共有 |
指名報酬委員会の活動状況
第55期(2024年6月期)において、当社は指名・報酬委員会は5回開催しており、個々の委員の出席状況および当委員会の役割、構成、運営状況については次のとおりであります。
役職名 | 氏名 | 出席状況(出席率) |
---|---|---|
取締役(社外)※委員長 | 西川 幸孝 | 5回/5回(100%) |
取締役(社外) | 安田 加奈 | 5回/5回(100%) |
取締役(社外) | 倉島 薫(注1) | 4回/4回(100%) |
常勤監査役(社外) | 今村 泰也 | 5回/5回(100%) |
代表取締役 会長 | 芝宮 良之(注2) | 5回/5回(100%) |
代表取締役 社長 | 加藤 央之 | 5回/5回(100%) |
代表取締役 専務執行役員 | 岡田 雅道 | 5回/5回(100%) |
(注1)取締役の倉島薫は2023年9月26日開催の第54期定時株主総会において新たに選任されております。
(注2)代表取締役会長の芝宮良之は2024年9月25日開催の第55期定時株主総会終結の時をもって退任しております。
・役割
指名・報酬委員会は、取締役会の任意の諮問機関として、代表取締役および役付執行役員などの経営幹部の選解任と取締役・監査役および執行役員候補の指名、ならびに、経営陣幹部・取締役・監査役および執行役員の報酬などについての審議を経て取締役会へ答申などを行い、取締役会の意思決定における客観性と透明性をより一層高め、取締役会の監督機能の独立性の強化を図っております。
・構成
第55期(2024年6月期)における指名・報酬委員会は、委員7名で構成されており、その過半数は独立社外取締役および独立社外監査役で構成しています。また、委員長は、その独立社外取締役である委員の中から、指名・報酬委員会の決議によって選定することとしております。
・第55期(2024年6月期)の運営状況
第55期は5回開催し、1回当たり平均1時間、指名・報酬委員会の委員長の選任、役員報酬水準の確認、取締役候補予定者・監査役候補予定者の選定およびスキルマトリックスに係る審議、執行役員候補者の確認、取締役の報酬などに係る審議をいたしました。